メンテナンスノート

走行距離が5万キロになった頃からピストンに穴を開けてしまうようになりました。2008年の穴開き、焼き付きの際にオーバーサイズのピストンが入手できず修理を断念し、中古エンジンに載せ換えました。その後も穴開きは続き、35年目にして大修理を実施、調子の戻った翌年に再度焼き付きとトラブルは続きました。2017年5月からははオークションで手に入れた中古のピストン、シリンダを組んで走りました。その後も1000キロから2000キロのツーリングに数回行って感じたことは長く乗るのであれば5000回転を超えて長時間走らないこと、高速道路の走行は80キロペースで走ることです。
2022年8月、山梨県へツーリングに行った時、県道での峠越えで焼き付き前のパワーダウンが発生しました。中古のピストン、シリンダも限界でしょうか。これからもツーリングバイクとして乗り続けるために対策しようと思います。
このページでは今までに経験した比較的大きなトラブル、これからのメンテナンスの予定などを書いていきます。これから十数年乗り続けるための整備メモとします。できれば2035年ごろまでは乗り続けたいと思います。環境に優しければもっと乗りたいのですが。

エンジン

ピストン穴開き、焼き付き

1990年から1990年代の半ば頃までに高速道路走行で3回ピストンに穴を開けました。原因はキャブのセッティングが薄かったためだと思います。クランクは無事でピストン周りの交換で復活しました。
注意が必要なのはスタンダードサイズでも2種類サイズがあることです。5万キロを超えていたため大きいほうの53.98mmを使ったところすぐに穴を開けてしまいました。その後は53.96mmを組み込んでいます。
2007年11月24日、久々にピストンに穴を開けてしまいました。連休半ばで体力もあったので首都高6号線八潮南を出て千葉県の自宅まで15Kmを押して帰りました。走行距離が5万キロに近くなってから高速走行で穴を開けるようになりました。キャブ他のセッティングの狂いが原因と思いつつ高速道路は走らないようにしていましたが前年にショップできっちりと整備してもらい再び高速道路を走るようになった矢先の穴開きでした。
シリンダを外したところ穴あきの左より右の焼き付き跡の方が深刻でした。シリンダにも傷がありボーリングと思いましたがオーバーサイズピストンはすべて販売終了。シリンダはそのままに53.96mmのピストンの在庫はあったためピストンのみ左右新品を組みました。
 
右が焼き付きの跡が痛々しい右ピストンです。

シリンダには大きな傷が付いていました。

エンジン載せ替え

2008年の秋に手持ち部品でピストン穴開きの修理をしましたが2008年2月2日、慣らし運転中に「シャー」という異音がして焼き付きました。シリンダの傷は致命的でした。出来るだけ安く修理するため中古エンジンを手に入れ、2008年3月8日に載せ換えました。

遠方より入手しましたが状態は良さそうです。
 
エンジンを入手してから一ヶ月、やっと載せ替え作業を始めました。部品を壊さないように慎重に作業を進めました。クラッチ板は張り付いているとのことで分解整備をしました。

2008年4月12日、ポイントを調整し混合ガソリンにして100km程走りましたが大きな問題はなさそうです。長い間動かしていなかったと思います。その後、十分に慣らし運転をしました。

35年目の大修理、焼き付き、クランク破損

2015年12月5日、千葉県の親の家の掃除を終えて当時単身赴任先の甲府のアパートへ帰る途中でRDを壊してしまいました。常磐道から首都高三郷線に入った所で片肺となり、高速を降りて加平近くのショップでプラグを購入し、交換しました。一時的には復活し、喜んでまた首都高を走りだしましたが荒川を渡ってC2の山手トンネル手前で再度片肺となり、さらに焼き付き、リアがロック、山手トンネルへの下りでクラッチをそっと繋いだところエンジンがかかったためどうにか西池袋の出口を出ることはできました。しかしその後エンジンがかかることはありませんでした。
スマホでバイクショップを検索したところ5kmほど行ったところに以前お世話になったショップがあることがわかり、平坦な道だったため押して持ち込みました。快く預かっていただき修理もお願いすることにしました。ただしダメージは大きくクランクまで組み直しとの診断、これからも乗り続けるために修理をお願いしました。
車体は10万キロ以上乗っていますがエンジンは7年前に乗せ換えており、実走行は3万5千キロ程度です。現行バイクと同じような走りをしていたため少し無理をしていたのかもしれません。これからは古いバイクと認識して乗ろうと思いました。

2015年12月5日、破損前のRD250、談合坂サービスエリアにて

36年目、再度の破損

大修理の後、大事に乗ろうと思っていましたがまたエンジンを回すようになっていました。2017年のゴールデンウィークの半ば、磐梯山に向かう途中、郡山JCTで再び焼付かせてしまいました。
インター近くのニッポンレンタカーで2トントラックを借りて自宅まで運びました。連休最終日に分解したところ左側がひどく焼き付いていました。次の週末に以前ヤフオクで落札した中古のシリンダとピストンで組み直しました。かなり走った部品のようですがひどい傷はないのでしばらくは乗れると思います。

 

50年目に向けての整備スタート

2022年8月、山梨県へキャンプツーリングに行きましたが途中の県道の峠道で焼き付きの前兆と思えるパワーダウンが発生しました。しばらくエンジンを休ませてツーリングは続けることができましたが今後10数年乗り続けるためには本格的な整備が必要と感じました。
8月下旬、まず手持ちの部品でピストン交換をしました。シリンダには傷があり、スタンダードサイズはこれが最後になると思います。スパークテスターでチェックするとイグニションの電圧は2万Vまで届いていません。次は電装系(配線関係)を整備しようと思います。
 

電 装

充電系統の点検[1981/11]

このRD250は1981年の秋に上野※の中古販売店の前で雨ざらしになっていたものを購入しました。メーターの距離は2,000Km、不思議と錆は少なく大きなきずもありませんでした。ところが登録も済み乗って帰ろうとしたところエンジンがかかりませんでした。プラグに火が飛ばずポイントカバーを開けて見ると大量の水が出てきました。ポイントにCRC556を吹き付けるとエンジンは無事かかりました。しかしその後も暫くは電装系では悩まされました。特に充電できない故障が数回あり、レクチファイア、レギュレタを交換してなんとなく直っていました。※あの頃、上野は昭和通り沿いとその裏通りに何軒ものバイクショップが並ぶバイク街でした。
本来であればサービスマニュアルの手順で点検すべきだったのでしょう。下の手順はサービスマニュアルの抜粋です。
1.コネクタ及び配線の点検
2.充電電圧の点検 約2000rpm時で14.5±0.3V
3.レクチファイヤの点検 各端子間の導通

テスターの+リード 白1 白2 白3
テスターの−リード 白1 白2 白3
・針が振れないもの、または、振り切れるものは不良

テスターの−リード 白1 白2 白3
テスターの+リード 白1 白2 白3
・針が振れるものは不良

4.ジェネレータの点検 フィールドコイルとステータコイルの抵抗値を確認

フィールドコイル抵抗値5.5Ω±10%
ステータコイル抵抗値0.46Ω±10%

5.ブラシの点検 限度マーク以上磨耗している場合は交換
また灯火によってアイドリングが不安定になる場合は点火系統を調べる必要もあります。
スパーク、コネクタ・配線、エンジンストップスイッチ、マグネト(抵抗値)、イグニションコイル(抵抗値)、ポイントの順に調べていきます。イグニションコイルはいきなり壊れたことが2度あります。2度とも近所で壊れたため片肺で帰ってくることができましたが遠出の際は予備を持って走っています。

電装系修理[2006/09]

10年程前から20〜30分走行後信号待ちでエンジンストップする不具合が発生していました。灯火類を点灯すると症状が発生するため電装系の不具合であるとの認識はありましたが原因は特定できませんでした。それ以前も同様の症状は時々発生しておりイグニションコイルを交換することにより直っていました。
我慢して乗っていましたがここ数年症状は悪化し夜間、渋滞の中の走行では頻繁にエンジンが止まり耐え難い状況になりました。充電電圧を確認したところ2000回転で14Vに達していませんでした。発電系の部品を交換しようと思い部品の在庫を確認しましたがもう既に入手は不可能となっていました。オークションにてACジェネレータだけは手に入りましたがやはり中古品、交換しても直るとは思えず手をつけませんでした。
リプロパーツを販売しているショップに相談したところ温度が上がって電圧が下がるのはコードの劣化で抵抗が増しているためでコイルの巻き直しで直る可能性もあるとのアドバイスでした。部品も入手困難な状態のため自分での修理は断念し以前より気になっていた東京下町のショップに修理をお願いしました。
ショップのノウハウのため修理内容は書けませんが職人技で見事復活しました。点火時期等もきっちり調整してもらい25年前に走行距離2000kmで入手したころの元気良さが戻ったような気がします。

点火系部品交換[2019/1]

2018年の秋から不調だったRDですが年末のツーリングでポイントを破損しました。破損したポイント以外にも元旦早々コンデンサ、プラグコード、プラグ、イグニションコイルと点火系の部品をほぼ交換しました。そして点火時期をもう一度調整したところ以前の調子に戻りました。不安だったのはイグニションコイルです。角タンクのイグニションコイルは抵抗の一部を外部に出していて流通しているリプロ品とは規格が違います。そこでYambitsの角タンク1977年モデル用であれば同じ規格のものだろうと取り寄せましたが一般的なリプロ品と同じ12V OM 11-50でした。角タンクの純正は12V OM 11-53で規格が違います。しかし箱に入っていた英語で書かれた小さなメモ書きを見ると添付されている二股コードを使って外部抵抗を間に入れずに配線するようにとのこと。添付の二股を使ってワイヤハーネスの赤/白コードにイグニションコイルを直接接続したところ以前の調子にもどりました。ただし外部抵抗を外しても国内で入手できるRD250用イグニションコイルは使えません。以前入手したリプロ版イグニションコイルを試してみましたが5分程走行したところで回転が不安定になりました。Yambitsで販売している角タンク用イグニションコイルはDX、初期型RDとは規格が違うようです。

ポイントからの火花大で左シリンダ不発[2019/5]

2019年のゴールデンウィーク、4月28日に常磐高速から首都高に向かう途中、三郷ジャンクションを過ぎたあたりからパワーダウンしてしまいました。退避スペースで確認すると左シリンダが不発となっていました。ピストンの穴開きはなし、プラグの火花は飛んでいましたが念のためポイントを確認しました。すると勢いよく火花が飛んでいます。そのためプラグの火花は非常に弱くなって不発となっていたようです。八潮のパーキングまで片肺で走り、しばらく休むと復活しました。そのまま20キロ程走り、無事帰宅。手持ちのコンデンサと交換し、念のためポイントのギャップと点火時期を調整しました。高速での片肺がトラウマとなり連休の後半のツーリングはずっと一般道を走りました。600キロほど走りましたが問題はなかったので様子を見ようと思います。

レギュレータ、レクチファイア交換[2020/8]

ここ数年、交換部品が入手できないレギュレータ、レクチファイアの故障対策を検討していました。ネットオークションにもなかなか出てきません。またリプロパーツも出ていますが1976年製3型に合う部品かどうかの判断ができず、購入しませんでした。前回の交換より30年が経過し、いよいよ心配になり以前より他のパーツを購入していたショップに相談したところ、3型のレギュレータはマイナス制御であり、対応製品があるとのことで思い切って購入しました。
コネクタは変更の必要はありませんでしたがサイズは大きいため取り付けのためにベースにネジ穴一つを新たに開けました。熱対策のためできるだけ接地面が多くなるように鉄の板をかませて取り付けました。炎天下の走行でも問題はなかったのでこのまま使えそうです。

車 体

スピードメーター修理[2005/08]

スピードメーターの文字盤を止めていたネジが1983年、名古屋に住んでいた頃から緩んでいましたが夏の箱根山走行で2本とも外れてしまいました。自分で直そうとして分解してみましたがネジを内部に落とし出てこなくなりました。メーター修理の専門店(東京都世田谷区)にお願いし無事復活しました。

メータクラッチ変形[2007/11]

フロントホイール組み付けの際にメータギヤハウジングとメータクラッチのつめの位置がずれてしまいメータクラッチを変形させてしまいました。無理な力が加わったためつめの部分がへこんでメータハウジングとの引っ掛かりがはずれて空回りしていました。高速走行でメータが動作しなくなりケーブル切れかと思いましたがケーブル切れではなく原因がわかるまでしばらく悩んでしまいました。幸いメータクラッチはまだ在庫があり無事修理できました。

フロントサスペンション、フロントブレーキメンテナンス[2008/01]

20年以上交換していなかったフロントフォークオイルを交換しました。オイルはヤマハお客様相談室に確認したところ「ヤマハのサスペンション&フォークオイル(G-10)」使用するようにとのことで純正を使いました。
引き摺りのひどくなっていたフロントブレーキは入手可能なオイルシールのみ交換しました。ピストンは耐水ペーパーで擦って錆を落としましたが完全ではありませんが引き摺りはまったくなくなり快適です。

ブレーキメンテナンス[2012/01]

純正ブレーキパッドが販売終了となりました。しかしリプロパーツは簡単に入手できるため特に不便は感じません。フロントのパッドを交換しました。また新宿のショップにお願いして前後のキャリパーもメンテナンスしました。これで終わりではありませんでした。リアのマスターシリンダからブレーキフルードが滲み始めました。リペアキットは販売終了しているため部品の入手から始めます。
 

リアマスターシリンダリペアキット交換[2012/04]

いよいよブレーキフルードの漏れがひどくなってきたためインターネットで知り合った方に輸入代行をお願いしてHVCcycleの76年式RD400用のリアマスターシリンダリペアキットを入手しました。交換は自分ではせずにキャリパーのメンテナンスをしてもらった新宿のショップにお願いしました。しかし14mmとなっていましたがどうもカップの形状が違うようです。圧力がかかりませんでした。ショップの探究心でカップの形状が違うことがわかりカップだけは元の部品を使い、無事ブレーキが効くようになりました。フルードの漏れもなくなりました。

My Factory

1983年より1989年までの間、沼津に住んでいた時にこの道端でRDやDT、HS1を整備していました。今はきれいなアパートの生垣になっているところに古い2軒長屋が並んでいてその一部屋に住んでいました。腰掛代わりにしていた縁石、街路樹はそのまま残っていました。

2007年10月28日、沼津市内のとある街角